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EFS・FSx — 用途別ファイルストレージの選定

ユースケース別のファイルストレージ選定(Linux共有/HPC/Windows)、スループットモード、オンプレミス連携を解説します。

最終更新: 2026-07-28 カテゴリ: データストレージ・データベース設計

ブロックストレージ(EBS)やオブジェクトストレージ(S3)とは異なる、ファイルシステムとして 複数のコンピューティングリソースから同時にマウントできるストレージを解説します。

SAA レベル:基礎概念

EFS(Elastic File System)の基本

  • NFSプロトコルに対応した、複数のEC2インスタンスやコンテナから同時マウント可能なファイルストレージ
  • 容量は自動的に拡張・縮小し、事前のプロビジョニングが不要

SAA 試験のポイント

EFSはLinux向けのファイルストレージです。複数のEC2から共有ファイルシステムとして同時アクセスしたい場合の第一選択肢になりますが、Windows向けの共有ファイルストレージには使えません。

FSxファミリーの種類

サービス対象OS/用途
FSx for Windows File ServerWindows向け共有ファイルストレージ(SMBプロトコル)
FSx for Lustre高性能computing(HPC)、機械学習向けの高速並列ファイルシステム
FSx for NetApp ONTAPNetAppの機能(スナップショット、重複排除等)が必要な場合
FSx for OpenZFSZFSベースの高性能ファイルシステム

SAA 頻出

「Windows向けの共有ファイルサーバーが必要」→FSx for Windows File Server、「機械学習のトレーニングデータに対する高速並列読み込みが必要」→FSx for Lustre、という用途別の対応関係を正確に覚えることがSAAの前提知識です。

SAP レベル:高度な設計シナリオ

EFSのスループットモードの選定

SAP 試験のポイント

EFSには複数のスループットモードがあります。バーストスループットモードはストレージ容量に応じたベースラインスループットを持ち、クレジットを使ってバーストできますが、容量が小さいワークロードでは慢性的にスループットが不足することがあります。プロビジョンドスループットモードは、ストレージ容量に関わらず必要なスループットを明示的に指定できるため、小容量だが高スループットが必要なワークロード(多数の小さいファイルへの高頻度アクセス等)ではこちらが必須になります。

モード適する場面
バーストスループット容量が大きく、アクセスが平均的なワークロード
プロビジョンドスループット容量は小さいが高スループットが必要なワークロード
Elastic スループット予測しづらいワークロードに自動対応(追加コストあり)

FSx for Lustreとオンプレミス/S3連携

SAP 試験のポイント

FSx for Lustreは、S3をデータリポジトリとしてリンクできる機能を持ちます。S3上の既存データセットをFSx for Lustreのファイルシステムとして透過的にマウントし、HPCジョブや機械学習トレーニングで高速に読み書きした後、結果を再びS3に書き戻す、というワークフローがSAPで頻出します。

S3(学習データセット) │ データリポジトリ関連付け FSx for Lustre(高速並列ファイルシステム) │ 機械学習トレーニングジョブが高速読み書き S3(学習結果を書き戻し)

オンプレミスとのハイブリッド利用

  • FSx for Windows File ServerやFSx for NetApp ONTAPは、Direct Connect/VPN経由でオンプレミスのクライアントからも直接マウント可能
  • オンプレミスのファイルサーバーを段階的にAWSへ移行する際、DataSyncと組み合わせて既存データを同期しつつ、並行して新規ファイルはFSxに直接書き込む移行パターンが実務で使われる

設計上の落とし穴

「共有ファイルストレージが必要だから、とりあえずEFSを使う」という判断は、Windows環境やHPCワークロードには不適切です。SAPでは、OS要件(Linux/Windows)とワークロード特性(汎用共有/高性能並列処理)の両方から適切なファイルストレージを選定する判断力が問われます。

まとめ

  • SAA: EFSがLinux向け、FSxファミリーが用途別(Windows/HPC/NetApp機能)に分かれていることを理解する。
  • SAP: EFSのスループットモードの選定基準、FSx for LustreのS3連携によるHPC/機械学習ワークフロー設計ができる。

次は **データベース移行パターン(DMS、Schema Conversion Tool)**を見ていきましょう。